事業経営の醍醐味というのは、一に[事業の成功]であり、二に[経営の持続]だと思う。

決して[経済的な成功]が第一義ではないと思う。

経済的な成功を事業の醍醐味(目的)とするのは、それは誤りではないか。
もちろん、結果としての経済的成功は否定しないが、それを第一義的な目的とすることに疑問を持っているのである。

事業は永遠ではない。事業には必ず衰退期低迷期はあり、永遠に成長安定を続けることはない。
経営は、商品やサービスを安定供給する必然や、雇用を維持する必然などから、これを持続させることを目的化することは充分に必要なことと考えている。

よって事業はさまざまな体質改善をしながらも、経営は持続させることが事業経営の醍醐味となる、と考えている。

ところが、この点の誤解が蔓延していると思うが、どうだろうか。

これはわたしひとりの世界観かもしれない。
なぜ、このような世界観に至ったか、それは経営危機のコンサルテーションを10年以上も行っていると、この誤解が有能な経営者たちを結果的にスポイルしてきたことが、痛いほどわかるからなのである。

経済的な成功を目的とすると、事業経営の運営上にさまざまな〝無理〝が生じてしまうのである。
・当面の売上(利益)さえあれば、先のことはどうでもいい。
・顧客がよろこぶ商品やサービスの提供より、利益率のよい商品やサービスを。
・利益が少なくても売上が上がればいい。
・[営業利益]より[粗利益(売上総利益)]を優先。
・一般管理費を抑えても利益を拡大。
これらは、本来の事業経営の目的(わたしは醍醐味と呼ぶ)ではないのではないか。

このような行き方は、事業経営を〝ギャンブル〝にしてしまうのだ。
わたしは、事業経営を〝エンジニアリング〝としたい、と願っているのだ。