※ このエントリーは、「なぜ、希望の少ない倒産が多いのか」というタイトルで2014年4月22日に作成したものだが、より判りやすくするために2016年8月31日に修正を行った。

先に『【切迫倒産】と【予知倒産】 倒産の二つの様相』を記した。

そこで、倒産のタイプが、
◆[A]【切迫倒産】最後までがんばるタイプ(希望の少ない倒産)
◆[B]【予知倒産】少し早めに諦めるタイプ(可能性の残る倒産)

の二つあることに触れた。

実際の相談に来られる依頼人は、圧倒的に◆[A]【切迫倒産】最後までがんばるタイプ(希望の少ない倒産)が多いのだ。
なぜか。
これは、ある種の気質にあるのではないか、と考えている。

(無理を承知で)倒れるまで頑張ったとこは認められるが、途中で白旗を揚げるのはだらしない。

このメンタリティは、スポーツなどルールのある競技であればわからないでもないが、自身の財産や社員、家族の生活に影響のある事業経営の世界では認められないことだろう。

しかし、実際の相談に来られる依頼人は、圧倒的に最後までがんばるタイプ、すなわちダメージが大きく、再起のしにくい、希望の少ない倒産が多いのだ。
事業経営者におけるこのメンタリティは、
“そうすれば後ろ指を指されることが少ないのではないか”
という誤った価値観(美意識)に支えられているように思われる。
[勇気]
を誤って解釈してるとも思われる。
なぜそう思うのかというと、依頼人と話しているとそのことを強く思い知らされることが多いからだ。
さらに、わたしの倒産もそのような側面を持っていた、と思い返すこともできるからだ。

倒産に価値観や美意識があるとしたら、その最優先に上げなければならないのは
[迷惑をかけない]
ことだ。
それを実現するためにこそ
[勇気]
が必要になるのだ。

にもかかわらず、なぜ誤った方向に向かうのか。

おそらく、そこにあるのは
[免罪符]意識
ではないかと思われる。
“最後まで頑張ったのだから、許してもらえるのではないか”という。
しかし、結果として被害者を出してしまう事業経営に[免罪符]はないのだ。

【予知倒産】を実現する倒産処理の最優先課題は、
・[早期発見]と
・[早期対応]しかないのだ。

“せめて半年早ければ…”
“倒産処理に、早すぎることはない”

ことも、どうか胸に秘めておいていただきたい