これまでは、東京地方裁判所が扱う法人の破産(及び経営者の個人破産)の処理方法のひとつ、[少額管財]案件の費用は、一律[予納金=20万円]で受け付けていただけたのだが、ここに来て(2012年秋~年末)例外がいくつか発生している。

その費用は、プラス[10~30万円]。

一度は20万円で受け付けてくれるのだが、その後裁判官からもう少し予納金を上乗せして欲しいと連絡が入るのだそうだ。

その理由は、20万円では対応する破産管財人の作業量に較べ、少なすぎるから(20万円に較べ作業量が多すぎる)であるという。

これは、20万円で受けていただける破産管財人がいない(少ない)ことが原因と見られる。
さらには、当該の法人の破産および代表者個人の破産処理で得られるものが少なく(売掛金の回収や、財産処分など)、破産管財人を引き受けていただける弁護士に気を遣ってのことだと思われる。

このことは、東京地方裁判所の民事部民事20部の部長が変わったことが影響しているのかもしれない、と見る弁護士もいる。

この事例はまだまだ少数に過ぎないが、いままでのように[一律=20万円]ではなくなったようだ。

実際、ある弁護士が2012年の12月に少額管財を申し立てたところ、代表者個人の破産処理作業が煩雑なので、少額管財ではあるが予納金は[40万円]になる、と裁判官に言われたそうだ。

これで、東京地裁の少額管財予納金の[一律20万円神話]は崩れた。

破産管財人の作業量が増えるとみなされるケースでは、少額管財が適用されないことは今までもあった。
例えば、事業所や店舗の撤去費用がかさむ場合(財源がない)や、債権者数が多くて連絡業務が相当煩雑になるようなケースでは、従来の[負債金額別の予納金]が適用されるケースはあった。
現実的には、あの一覧表にこだわることなく交渉の余地はあったのだが…。

これは、破産管財人の負担を軽くしてやろうという配慮であると思われる。
破産管財人は弁護士しかなれない。
内容証明ひとつ書くだけで5万円も10万円も取ることがある弁護士にとって、破産管財人の20万円の仕事は決して大金ではない。
おそらくは管財業務を嫌がられずにやってもらうための東京地裁の判断だと思われる。