※ このエントリーは、2015年6月14日に作成したものだが、より正確を期すために 2017年5月31日に修正した。

倒産とは、債務超過で資金不足になり債務を抱えたまま事業が継続できなくなることだ。

事業継続を断念して倒産すると、会社というものはどうなってしまうのか。
倒産すると、会社はなくなってしまう(存在しなくなってしまう)のである。
一切の処理を放置して経営者が逃亡してしまっても、法的処理をして破産管財人が介入しても、任意整理で弁護士が介入しても、会社はなくなってしまうのである。

倒産状態になった会社は、破産管財人の管理下でも、申立て代理人(弁護士)の管理下でも、放置されてなんの処理もされなくても、会社の活動は停止される。
会社の活動が停止されれば、会社に社員や役員はいなくなり、会社の看板も下ろされ、郵便も届かなくなり、電話もかからなくなり、いかなる対応もできなくなってしまう。
決算をしなければ、数年後には登記そのものが強制的に抹消されてしまう。
この段階になれば、会社はまったく存在しなくなってしまう。

個人は生きていかなければならない(どんなことがあっても生きていける)が、法人は倒産するとなくなってしまうのだ。なくさなければならないともいえる。
会社をなくすための処理をしなければ、事業活動を止めた会社の維持のための費用が発生してしまうので、処理しなければならないのだ。
当然のことながらこれらの処理は会社サイドの義務であるが、倒産会社がそのまま放置され一切の処理をしなければ、それは債権者サイドで行わなければならなくなる。
そのために、破産管財人や申立て代理人(弁護士)や会社の残務処理者は、会社をなくすような処理をしなければならない。
会社が行った一切の契約を解除する。これは金融関係の契約、リースやローンなどの賃貸借契約、光熱水費、雇用契約などさまざまなことが含まれる。
さらに事業所の撤去もしなければならない。会社にあった机などの什器も一切なくさなければならない。
よって、放置逃亡は債権者をつくるだけでなく、債権者に要らざる手間を強要するがゆえに罪深いことになるのだ。

個人の破産には[免責]という手続きがあるが、法人(会社)の破産手続きは免責はない。
生き続ける個人は免責を得なければ生きづらいが、なくなってしまう会社には免責は必要ないというわけだろう。

…そう考えると、倒産は人にたとえると〝死〝にあたるのか。

この問題は、むつかしい要素を含んでいる。
たぶん、〝法人格〝が厄介なのだと思うがここではこれ以上は触れない。